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お客さんを中心に考えるということは、お客さんにとっての商品価値を上げていかなくてはなりません。商品の価格はこちらでつけることができますが、商品の価値は個々のお客さんが決めるものであり、これは何をどうしようと覆ることはありません。そこで、商品価値を上げていくためにはどんな要素があるのかをお伝えしていきます。

お客さんにとっての商品価値は、提案価値、体験価値、感動価値の3つです。[提案価値(Proposal value)]【体験価値(Experience value)】【感動価値(Impression value)】の3つの価値がすべて合算されて、お客さんにとっての商品価値となります。頭文字を取って「商品価値のPEI」と名付けました。あらゆるビジネスを継続させるための要となります。

提案価値(Proposal value)

お客さんが商品を手にする前の段階では、あなたの提案に対して価値を感じるかどうかが購入判断の基準になります。商品のメリットをどのように提案していくかで売上も異なります。お客さんにとってメリットが明確であり、わかりやすいものであり、購入に至るまでの不安要素を以下に取り除いていくか、提案に対しての価値を創出します。

商品を購入しない、あるいは躊躇する理由は、需要調査を外していない限り提案が弱いからです。チラシ、電話、対面、または文章、動画、音声を利用したインターネットのコンテンツを活用して、どのように伝えていくかを組み立てることは一歩目の大きな課題となります。

体験価値(Experience value)

商品を実際に手にする、見てみることによって体験した結果が体験価値です。商品やサービスの質そのものが一番大きな要素となりますが、効果を得てもらうために不便さ、不親切さを取り除くことも重要です。サポートなどのアフターフォローの利用のしやすさ、誠実さもこの段階で価値に含まれます。商品は一度出した後からも質を上げていくことができますから、お客さんの体験を元に精査して向上させていくことを考えていきます。

感動価値(Impression value)

商品購入後からのお客さんと向き合う姿勢によって感動価値は生まれます。お客さんにとって一番残念に感じることは雑に扱われることです。逆を言えば、大切にされることで喜んでもらえることは多々あります。継続的にお付き合いをしていく中で、お客さんが想像をしないサプライズや、販売者とお客さんの垣根を越えたコミュニケーションなど、お客さん1人1人とどのように接していくかが大きなポイントとなり、リピート創出の決め手となります。

 商品価値のバランスを考える

 

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どんなビジネスを始める上でも、この3つの価値を意識して取り組むようにすることで、お客さんから支持されやすくなります。

この3つの価値の中で、提案価値のみを引き上げるという現象が、近年非常に増えてきました。提案価値を上げることが利益の最大化と考えてしまうと、お客さんとしては詐欺にあった、騙されたと思うのも無理はありません。販売者は、結果として新規を追いかけ続けなければならなくなります。市場規模が拡大しているので、うやむやでも利益はついてくるかもしれませんが、長期的にビジネスを続けるには向きません。

お客さんにとっては購入してからがスタートであるという点に目を向けて、残りの2つの価値にも力を入れることで、ビジネスの長期展望は見えてきます。