ネットビジネスのポジションニング

休日会議Vol.008 【ポジション取りで流れを自分に持ってくる方法】 2014.06.15(Sun) 
話し手:菅(菅智晃)/ 小川(小川健太)  17分34秒 【第8回の対談音声はこちら

ビジネスを有利に展開するポジションニングと視点


・売りたい者同士が集まる場で全員を見込み客に変える方法

・常に一定の需要を獲得する流行の逆張り。

・提案価値、体験価値、感動価値の三大価値を抑える。

・ルールや定義は作り側に回れば良い。

・希薄な1000人と繋がるより1人のパートナー

上記のテーマでお伝えしていきます。


 

小川:こんにちは!アイマーチャントの小川です!第8回休日会議!よろしくお願いします!今回はですね、第6回〜7回とゲームの話をしていましたが、再びビジネス寄りの話を聞こうかなと思ってます。

ちょっと大枠なんですけど、「ポジション取り」っていうのは、菅さんが昔から提唱してることですよね。他であまり聞かないなあと。でもすごく大事なことなので、詳しく聞きたいなと思っております。

菅:たとえば、参入市場の選定とかする時って色んな方法がありますよね。鉄板としては悩み掲示板でキーワードを入れて何件くらいの人がどんな具体的にどんな事で悩んでいるのか確認したり、デジタルコンテンツのASPで実際に売れてるものを確認して、そこから強豪とどう差別化していくかとか。色んな方法があるわけだけれども。1つね、ポジションの取り方で一定数の需要を獲得する簡単な方法があります。それは“逆を張ること”。

小川:逆張りですね!

菅:うん。でもまずは特需の話にしよう。例えば、Facebookが大ブームになっている現状では、Facebookを活用したマーケティングがわんさか出てくる。そうなると、流行りに先行で乗っかることで大きな利益を得る人もいると思います。僕が関わっている会社で言うと、株式会社イーモーションクリエイティブはこの形でポジションを得ました。アメブロ、Twitter、Youtube、何でも良いけど新規メディアをいち早く攻略して活用方法を伝えるというのは1つ使える方法です。

で、次に逆張りの話を。Facebookで例えると、流行であるが故にFacebookはなんかちょっと慣れなかった、明らかにタイミング遅れたと思って躊躇している、実践したけど上手く行かなかった。こういう人たちが絶対数いるわけです。どちらかというとその人数のほうが多い。ここまでは良い?

小川:わかります。今まで色んなメディアを見てきましたが、うまくいかない人の方が多いと思います。

菅:うん。じゃあそこで「こっちだよ!」っていう旗を振ってあげる。どこかで何かを学びたい、まずは型にハマりたい、そういう人たちのために、「実はFacebookいらないんだよ」って言ってあげるとどうだろう?実際に利用しても利益を上げる導線は山ほどあるよね。もちろんFacebookがいらないと思ってないと矛盾が生じるとしんどいんだけれども、要は自分が推したい他のものを主張して旗を立てるんです。

例えばFacebookがなくても、メルマガとかブログだけでもイケるよ!とか。他のSNSがマーケッターの介入が減ってきたから逆にチャンスだよとか。自分自身が着手しているメディアの有用性を情報発信していく事。さらに実績を見せれば「そうだったのか!」と付いてくる人や、「待ってました!」と飛び込んでくる方もいます。例外なくこれで一定数の需要を抱えることが出来る。

だけど、注意した方が良いこともあります。僕はあまりやらない方がいいと思うのは“人を否定して逆のポジションに立つ”という事。人の批判は幼い子供の喧嘩みたいなもので、そういう負を抱えるっていうのは諸刃の剣だなと。自分の所に集まってるお客さんは、1回誰かに不満を抱いてたという経験があって集まってきた人達だとすると、それは理想のお客さんかって言ったら違うと思うんですよね。なるべく人ではなく、世の中の流れや手法に対して、別路線を見せて逆を張って見せてあげる。

この逆張りは、そういう市場動向に向けても使えるけど、提示する価格帯値段でも使えます。千円で販売されているのが当たり前になってきた時に、10万でリリースをする、これも極端な例ですが一定数の需要があるんです。安かろう不味かろうの感覚の人がいる一方で、高いから初めて振り向いて価値を見出す人もいるわけです。

本当は良いサービスなのに千円だから売れない場合もある。また自分の取り組んでいる市場の中で、千円というオファーがありきたりだから飽きている方もいる。エンターテイメント性とも少し関わってくるね。やはりそこは新鮮味を出す。高額が続いていたら、逆に安くすれば売れるし逆を張っていくっていうのは、必ず一定数の需要をつかめるので面白いと思います。ただ戦略無き値下げは失策なので、その後の販売商品を用意する等して工夫を凝らす必要はあります。

小川:サービスでも価格でも流行に対して逆を張るというのは常に使えますね!

菅:そう。何かに取り組んでる人は、失敗している人たちがいっぱいいる以上は、他の道を待っています。その人にとって合う合わないというのもあるのかもしれない。僕は合う合わないじゃなくてやろうよとは思うけど。でもそんな時は、逆を張って「こっちだよ!」って言ってあげる。そこで一定数を抱えたあとは、新規獲得のためだけに頑張るのはそこだけにしておいて、ひたすら顧客に向けて満足度を高める!

そうだ!3の話をしようか。最初にレターやメルマガのオファーでこっちだよというのは「提案価値」と言います。まだ入ってみないと分からない、購入してみないとわからない状態では、提案に魅力を感じて飛び込んできます。

次にお金払って購入する、そこでお客さんは初めて「体験価値」を得ます。提案価値とのギャップがあると炎上するきっかけにもなる部分だね。最後に、大事なのは、「感動価値」。そこにはリピートの施策も含まれるし、より満足してもらうために、より既存客に得してもらうために工夫を凝らしていく事です。

僕がオファーをかける時には、新規のお客さんより、必ず既存のお客さんが得するようになっています。この3つを頭に入れておくのは結構大事。だけど今は提案価値ばかりに力を入れるようなものが増えていてるので問題も多いよね。逆張りをする際にも、その後の流れっていうのを、大枠でもいいから作っておくといいかなと。

よし、それじゃあポジション取りについても話そうか。それはルールを作っちゃう事。

小川:2つ目ですね!ルールを作る?

菅:そう!ルールを作ることで“牽引性によるポジション”をとる。例えばアメブロは3カラムがいいとか、2カラムがいいとかよくあるよね?で、アメブロを利用してで稼いだ方が「3カラムが鉄板です」というと一斉に3カラムが流行りだす…。でも、3カラムを提唱している本人は2カラムでも結果出すんですよ。(笑)

そういう定義は早期に自分の中で作っちゃう。他所は知らないけどうちはこうだよっと言い切るのも同じ。例えば、SNSは今無数にあるよね?その中で、用途を分けたい願望が強いです。

小川:このSNSはプライベート用、これは仕事用とかですか。

菅:うーん、少し違う。集客の導線としてソーシャルを使っているよね。その明確な使い分けを求めている人が多い。Facebookだとどんな記事を投稿して、Twitterでは何をやって、ブログでは何を書くのかとか。他の人はどうしているかを知りたいわけです。だったら、正解っていうか、定義を作っちゃう。

そうすると「あ!こうすればいいのか!」と型にハマりたい人がいる。自分自身が定義を作って、それで結果を出せば1つの真実です。定義を打ち出す事で型にハマる人から必ず結果を出す人は出てきます。そもそも自由なんだけどね。自由すぎるからルールや定義がほしいという願望があるから、ルールを作って牽引性を得るっていうのは鉄板で使える方法ですね。

小川:何か媒体が出てきたよとか、何か流行り出したよって言ったらルールを明示してあげたら良いと。

菅:実践するのは大前提だけど「こう使うといいですよ!」って言ってあげる側になる。[/voice]

小川:なるほど!テンプレートとかもそうですよね。

菅:そうそう。例えば何とかの4つのルールというのがあったとして、ここ押さえれば大丈夫ですよと定義を作る。正直言ったもん勝ちな部分もあり、あからさまに矛盾するような定義はダメだけれども、結果を出していればそれが裏付けになるので使えます。[/voice]

小川:でも定義を決めれないっていう人もいる場合はどうしたら良いでしょうか?

菅:それなら、自分がどう使ってるかをビシっと書いたら良い。反対意見がどうあろうと、自分はこう使っていると。でも、自分の使ってるやり方にが間違いという事はまずない。要は、それで結果を出せばいい。より良い方法はあるかもしれないけど、自分がまずこう使おうってルールを決めて結果を出せば、そのルールは定義に変わる。

このくらいの感覚でもいいし、その定義は1人が唱えたら、他が唱えられないというルールもない。うちでも参入しやすいビジネスには6つあるよと言っているけど、もっとあるかもしれない。だけど僕は実体験でやってきたのは6つだからこそ堂々と言うわけです。そこで、「ああ6つなんだ!なるほど」って学んでくれる人がいる。ルール、定義を使った牽引性。誰でも使えそうでしょう(笑)

小川:はい。(笑)

菅:あともう1個は、単純に流行りに乗る。常に流行りに乗る。そこで実践して得た結果をすぐ公開すれば価値があるわけだし、新規メディアの攻略を即学ぼうとする意識が高い人が集まりやすいです。さらに何か商品を販売しても評価がゆるいというのも特徴です。ゆるいというのは基礎知識をまとめたセミナーであっても、価値が生まれるという事です。何より新しい人脈が増えてレバレッジを効かせていく前準備が整うというか、これも1つ使えるポジション取りです。流行りに乗るなら乗るで徹底して乗る!

小川:その流行りの大御所みたいになる方もいますよね。

菅:それでポジションを取った人は注意も必要。特需は終わりが来るの、特需を活かした次の展開までは考えておいたほうがいいです。たとえば、mixiの重鎮というポジションをいつまでも持っていても、後々辛くなるわけです。「あの人は今」みたいな。ただ、上手い事ポジションをスライドしていくために一時的に使うっていう意味では、流行りに乗りまくるのは効果的な方法だし、最先端のノウハウを知りたいなって人はよくいるので常に求められるポジションでもある。

小川:これで3つですね。

菅:4つ目は、売りたい者同士が集まるっていうのはよくあることで、インターネットFacebook、リアルだと異業種交流会とか。売りたい者同士が集まる中でどんなポジションをとったらビジネスが回るか?みんな自分の商品やサービスを売りたい人達です。

小川:買いたい人がいないんですもんね。

菅:そうなった時は、OEMで引っ張ってくればすぐに自社サービス化出来るので、彼らを支援するビジネスがすんなり受け入れられるんです。

小川:どハマりしそうですね!

菅:上手くいった事例は映像制作。セミナーとります、プランディング動画とります。そのポジションで入っていけば、あっという間に物やサービスを売りたい人たちが一斉に見込み顧客に変わる。その…なんだっけ、昔の人たちで何か掘りに行く話。

小川:ゴールドラッシュ。

菅:そうそう!ゴールドラッシュの時にツルハシが売れたという話。その話はみんな知ってても、それを現代で体現している人は少ないんです。なので、自分のツルハシサービスを提供する、支援する、その人のビジネスを加速させるというポジションに入っていけば、まず間違いなくイケます。これで4つだね。

小川:はい。

菅:Facebookであれば「いいね」をいかに集めるか、いかにシェアをとるか、いかに拡散させるかという事に完全に乗り遅れた人もいると思うんです。そうした時はどうするか?「“いいね“なんて0でいいんだよ。0でビジネスって繋がるんだよ。」って言ってあげるポジションをとればいい。

小川:0ですか!それ振り向くわ~~。(笑)

菅:(笑)振り向くでしょ!で、0でどうやって繋がんの?ってことになるわけじゃないですか。今Facebookをやっている方々は、自分のフレンドに対して、フィードに投稿して商品を売ったりアフィリエイトとしたり。そうやって新規獲得に躍起になっている人もいますよね。でも、新規のお客1人獲得するより、協力者1人獲得する方が、レバレッジが半端じゃありません。

やたらとスパムのようにアフィリエイトして、売込み満載のフィードがフレンドに敬遠されてだけ。そこで、分かってくれる人だけが残ってくれたらいいという発想は自分軸を大きく履き違えている。そうじゃなくて、1人の協力者を得るために、記事を投稿するんです。ワーっとはしゃいでる写真、楽しそうな写真とか入れてもいいけど、誰か1人を喜ばせるためだけの記事投稿をする。

それこそ書籍の感想バァーっと書いてタグ付けしてもいいと思うし、相手には伝わるじゃないですか。タグ付けに承認するしないかは相手が設定出来るけど、確実に見るはずです。そのほうが良縁に繋がる。でも打算的だとバレる(笑)。だから好きな人に対してやるのが鉄則なのは変わりないです。

右へならえで無料オファーをひたすら流すよりも、この人と出会って何を学んで、どこが良かったか?感謝や御礼の気持ちを伝える場としてFacebookを使うのもまったく間違いじゃない。もし仮にFacebookが廃れたとしても、そこで得た関係性は続きます。これは逆張りの考え方の例です。これで惰性の「いいね!」はつかなくなるしね![/voice]

小川:惰性の「いいね」ありますよね結構!(笑)

菅:学びの御礼や感謝の記事は、見る側も嫌じゃないと思うし。参考例として。

小川:結局まとめると、ポジショニングって、誰にどう振り向いてもらいたいかっていうところで考えていけばいいんですかね。

菅:そうだね。1つの枠組みに収まってる中で、飽きてる人、上手くいかない人が必ず一定数いることを知っておこう。そして別のものを見せると。

小川:ということで、是非参考にしていただければと思います!というわけで、第8回休日会議以上となります!ありがとうございました!

菅:ありがとうございました!