24年間、小資金マーケティングを専門として活動している菅智晃です。小資金で年商1億円事業を6つ構築した経験を踏まえて、運営12年目のマーチャントクラブでの出来事や、実体験で得た考え方をお届けしています。
「ビジネスコミュニティ 怪しい」と検索して、このページに来てくれたのだと思います。先に結論を書くと、その直感は半分当たっています。コミュニティ運営は外から見えないものを売る商売なので、怪しいものが混ざりやすい領域であることは、運営している側から見ても否定できません。
ただし、怪しいかどうかは雰囲気では判断できません。僕は12年間コミュニティを運営してきて、たくさんの場が生まれては消えていくのを見てきました。消えていった場、あるいは人はいるのに中身が空洞になった場には、共通する構造があります。そしてその構造は、入る前に見抜けます。
怪しさは、雰囲気ではなく構造に出る。
この記事の結論
- 怪しさは「紹介報酬が出てくる順番」「会費への依存度」「出口の扱い」の3つの構造に出る
- 「毎月安定収入」「誰でも歓迎」「特典が盛りだくさん」は、運営側から見ると危険サイン
- 見るべき年数は「何年あるか」ではなく「熱が落ち着いた後、何年平熱で続いているか」
この記事では、運営する側からしか見えない「危険な場の構造」と、入る前に確認できるチェックリストを書きます。特定のコミュニティを名指しで批判する記事ではありません。あなたが目の前の場を、自分の目で見極めるための材料です。
こういう現場での判断や気づきは、非公開のメルマガ「THE GIFT」でも先にお届けしています。
では、本題に入ります。
もくじ
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「怪しい」と感じる直感は、だいたい当たっている
まず、あなたの警戒心を否定しません。コミュニティは、入ってみるまで中身が分からない商品です。教材なら目次を見れば中身の見当がつきますが、コミュニティの価値は「そこにいる人」と「文化」で決まるので、募集ページにはほとんど写りません。
だから、募集ページが立派なほど警戒する、という感覚はむしろ健全です。運営側の立場で言うと、募集ページの出来と場の中身は、ほとんど関係がありません。見るべきなのは、お金の流れと、人の出口の扱いです。順番に書きます。
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危険な場に共通する3つの構造
01入った直後から「紹介報酬」が前面に出てくる
誤解してほしくないのですが、紹介の仕組みそのものが悪いわけではありません。問題は、順番です。
入会した直後に「誰かを連れてきたら報酬を払います」が強く出てくる場は危険です。メンバーがその場の環境を体験する前に、共感が育つ前に、人を連れてくることが目的になる。「とりあえず誰か呼べば元が取れる」という動機で集まった人が、また同じ動機で人を呼ぶ。そうなると、中身は何でもいいコミュニティになります。
運営する側の本音を書くと、これは楽をして人数を増やす設計です。健全な場は、まず環境を体験してもらい、理念への共感が育ってから、紹介の話をします。紹介制度があるかどうかではなく、それがいつ出てくるかを見てください。
02会費が、運営者の売上のすべてになっている
運営者がコミュニティの会費だけで食べている場合、構造的に無理が生まれます。会費がすべてなら、必然的に新規集客を追いすぎる。すると、本来は合わない人でも「お金を払ってくれるなら」で迎えてしまう。合わない人が増えた場は、文化から崩れていきます。
僕は、コミュニティとは別の事業を1つ以上持っておくことを、運営の鉄則にしています。会費に依存しないから、迎える人を選べるし、合わない人には別の場を勧められる。入る側から見るなら、「この運営者はコミュニティ以外に事業を持っているか」は、調べる価値のある1点です。
03囲い込もうとする
外部の学びに行くことを嫌がる。辞めることに強い引き止めが入る。他の場との接点を制限する。これは全部、囲い込みです。囲い込めば囲い込むほど、メンバーの可能性は狭まります。
僕がよく話すのは、小学6年生の担任の先生の感覚です。関係を築いて仲良くなった人が、ふと別の挑戦へ進んでいくことがあります。それを送り出す。そしてまた新しい人が入ってきて、その新陳代謝で場に新しい風が吹く。送り出せない場は、メンバーの人生よりも運営の都合を優先している場です。
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「毎月安定して入るビジネスです」と語る運営者ほど、危ない
コミュニティモデルは、「毎月一定のお金が入るから安定する」という訴求で語られがちです。運営して12年の実感として、全然そんなことはありません。人は入れ替わるし、熱は必ず落ち着くし、続けるほど手間は増えます。安定を売り物にしている運営者は、コミュニティを「会費を集める仕組み」として見ている可能性が高い。
もう一つの目印は、サービスの量です。定例会も、勉強会も、講義動画も、個別相談も、交流会も、特典も、と募集時に盛りだくさんに並ぶ場は、運営が続けられなくなります。1ヶ月ならできても、長期では負担になる。だから僕は、支部の形をあえてシンプルにしています。盛りだくさんは魅力ではなく、続かない設計の裏返しでもあります。
マーチャントクラブでは、いろいろな企画を作りますが、需要がなければ壊す、と最初に伝えています。人が来ないものは壊して、また生み出す。それを言っておかないと、すべてをやり続けなければならなくなるからです。「全部やり続けます」と約束する場より、「合わなければやめます」と言える場の方が、長く続きます。
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入口を絞る運営者は、誠実である
「誰でも歓迎」「初心者からプロまで」という募集は、一見親切に見えます。でも、まともな運営者ほど入口を絞ります。自分が幸せにできる人は限られている、と知っているからです。こういう人なら導ける、こういう人は合わない。それを先に言うのは、突き放しではなく意思表示です。
逆に言うと、誰でも歓迎の場は、選別を放棄しています。会費を払ってくれるなら誰でもいい、の裏返しであることが多い。だから僕は、募集ページに「向いていない人」が書いてあるかを、いちばん最初に見ます。
参考までに、僕自身が向いていないと思っている人を書いておきます。「誰でも簡単に稼げる」という魔法の言葉を求めている人。自分の利益だけを追って、他人への配慮や、恥ずかしくないマーケティングの美学を持てない人。正解だけを「教えてもらう」受け身の姿勢の人。これを書くと入る人は減りますが、減っていい。合わない人を迎えて一番不幸になるのは、その人自身です。
場の内側で実際に何が起きているかは、メルマガ「THE GIFT」で先に書いています。
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危険な場と健全な場の違いを、一覧にする
ここまでの話を、並べて見られるようにしておきます。募集ページと、できれば体験参加のときに、この観点で見てください。
| 観点 | 危険な場 | 健全な場 |
|---|---|---|
| 紹介報酬 | 入会直後から前面に出る | 環境を体験し、共感が育った後に話が出る |
| 運営者の収入 | 会費だけ。新規集客を追いすぎる | 別の事業がある。迎える人を選べる |
| 出口の扱い | 引き止める。外部の学びを嫌がる | 送り出す。合わなければ別の場を勧める |
| 入口の絞り方 | 「誰でも歓迎」。向いていない人を書かない | 向いていない人を先に明言する |
| サービスの量 | 特典が盛りだくさん。全部続ける約束 | シンプル。需要がなければ壊すと言える |
| 続いている年数 | 立ち上げの熱で語る | 熱が落ち着いた後、平熱で続いている |
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入る前に確認できるチェックリスト
上の一覧を、入る前に自分で確認できる質問の形にしておきます。
CHECK LIST
- 「向いていない人」を明言しているか(誰でも歓迎、は選別を放棄しているサイン)
- 紹介制度があるとして、それは入会直後から前面に出てくるものか
- 運営者はコミュニティ以外の事業を持っているか
- 「毎月安定収入が入るコミュニティビジネス」を運営者自身が売り物にしていないか
- 辞めた人のことを、どう語っているか
- サービスの多さを誇っていないか(盛りだくさんは、続かない設計の裏返しでもある)
- 何年、平熱で続いているか
最後の項目だけ補足します。コミュニティは、人が集まってからの方が難しい。立ち上げ直後は、投稿も書き込みも一気に増えて盛り上がります。難しいのは、その熱が落ち着いた後です。平熱の状態で何年続いているか。これは料金表に載っていない、いちばん正直な数字です。文化が本物かどうかは、年数にしか出ません。
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僕自身の失敗も書いておきます
偉そうに書いてきましたが、僕も最初から分かっていたわけではありません。マーチャントクラブを始めたとき、文化を先に設計するという発想が僕にはありませんでした。後からその大切さを知って、クラブに言葉を根づかせるのに1年から1年半かかりました。先に決めていれば、要らなかった時間です。
また、過去にはマーチャントJPという無料のSNSグループを運営して、7000名ほどになったこともあります。そこで学んだのは、規模と関係の深さは両立しないということでした。月に1回何かをするようなビジネスコミュニティでは、迎える人を必ず知っている状態にする。それが僕の中の無意識の鉄則になりました。だから今のクラブは、人数を増やし続ける仕組みにはしていません。
この記事で書いた「危険な構造」は、全部、僕自身がどこかの時点で片足を突っ込みかけて、引き返してきたものです。運営者は、善意からでも会費依存からでも、簡単にそちらへ流れます。だからこそ、入る側が構造を見てくれることが、結果的に健全な場を残すことにつながると思っています。
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よくある質問
Q紹介報酬の制度があるコミュニティは、全部怪しいのですか?
いいえ。制度があること自体は問題ではなく、見るべきは順番です。入会した直後から「紹介したら報酬」が前面に出てくる場は、体験や共感より人数が優先されている可能性が高い。環境を体験し、理念への共感が育ってから紹介の話が出る場なら、健全に機能している制度だと思います。
Q何年続いていれば安心できますか?
年数は目安の一つですが、大事なのは「平熱で」続いているかです。立ち上げ直後は、投稿も書き込みも一気に増えて誰でも盛り上がります。僕自身、クラブに文化を根づかせるのに1年から1年半かかった実感があるので、少なくとも立ち上げの熱が抜けた後の姿を見てください。熱が落ち着いても人が残っている場は、文化がある場です。
Qオンラインサロンとビジネスコミュニティは、何が違いますか?
言葉の定義より中身で見た方がいいです。1つのテーマを深く学びたいなら、講座やサロンで十分で、コミュニティである必要はありません。多業種の人が交わって、知見が広がり、苦手を補い合い、そこから案件や協業が生まれる。それがコミュニティにしかない価値です。講義動画が届くだけの場を「コミュニティ」と呼んでいるなら、名前と中身がずれています。
Q入ってみて合わなかったら、どうすればいいですか?
辞めていいです。そして、辞めるときの扱いを見てください。送り出してくれる場、合わないなら別の場や専門家を勧めてくれる運営者なら、それは健全な場だった証拠です。逆に強い引き止めが入る場は、この記事で書いた囲い込みの構造そのものなので、迷わず離れて大丈夫です。
Q大人数のコミュニティは怪しいですか?
人数そのものでは判断できません。見るのは、運営者が迎える人を知っているかどうかです。僕は過去に7000名規模の無料グループを運営して、規模と関係の深さは両立しないと学びました。大人数でも、支部や小さな単位で関係が育つ設計になっていれば問題ありません。人数だけを誇り、誰が入っているか運営者が把握していない場は要注意です。
Q「誰でも簡単に稼げる」と書いてある場は、どう考えればいいですか?
僕は、その言葉を求めている人を「向いていない人」の筆頭に挙げています。裏返すと、その言葉を掲げている場は、向いていない人を集めに行っている場です。稼ぐ方法を教えて稼ぐ構造は長く続きません。実業や自分の事業を持つ人が集まっているか、募集ページの言葉で見分けてください。
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まとめ。怪しさは、雰囲気ではなく構造で見る
ビジネスコミュニティが怪しいかどうかは、装飾や実績の派手さでは分かりません。紹介報酬の出てくる順番、会費への依存度、出口の扱い、入口の絞り方、そして平熱で続いている年数。この5つを見てください。
そして、少しでも違和感があったら、入らないでください。コミュニティは、会費を集める仕組みではなく、環境づくりです。合う場は、焦って探すものではないと思っています。
最後に一つだけ。どんなに良い場でも、情報を受け取るだけの姿勢では何も起こりません。コミュニティは、情報をもらう場所ではなく、自分が舞台に立つ場所です。場を見極めたら、次はあなたが実践を持ち込む番です。
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