マーチャントクラブは、2014年に開設した経営者のためのビジネスコミュニティです。このコラムでは編集部が、クラブで見てきたことや主宰・菅智晃の考え、公的なデータをもとに、経営者の悩みに役立つ情報をお届けしています。
教材や講座で学んだ直後は視界が開けた気がするのに、気づけば何も変わっていないという経験を、もう何度も繰り返していませんか。ノウハウコレクターは、学ぶ意欲が高い人ほど陥りやすい状態で、抜け出す鍵は次の教材ではなく、目の前の一歩目を越える体験にあります。一歩目を越えれば、これまで学んできた知識も、ちゃんと力に変わり始めます。
ノウハウコレクターから抜け出す鍵は、次の教材ではなく、目の前の一歩目を越える体験です。
この記事の結論
- ノウハウコレクターは、学ぶ意欲の高い人ほど陥りやすい状態。主宰の菅も、起業1年目は本を本棚に入れるだけで満足していたという
- 動けなくなるのは、最適解を探し続けて、遠い未来の全体像ばかり見てしまうから。一歩目を越えて初めて、次に必要な学びが見えてくる
- 締切を人に伝える、報告する場に入る、学んだことを自分の言葉で出す。小さな成功体験が、次の一歩を加速させる
この記事では、主宰の菅智晃の体験と、マーチャントクラブで見てきた「動き出した人」の姿をもとに、ノウハウコレクターから抜け出す順番をお伝えします。記事の中の主宰・菅智晃の話は、菅が毎週配信している音声番組「休日会議」での発言と、編集部による本人への取材がもとです。あなたの学びが、成果に変わり始めるきっかけになれば嬉しく思います。
では、本題に入ります。
もくじ
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ノウハウコレクターとは、学ぶほど安心してしまう状態のこと
ノウハウコレクターとは、教材や講座、本などでノウハウを集め続けているのに、実践に移せていない状態のことです。学んでいる間は前に進んでいる感覚があり、集めた知識が手元にあると安心できます。その安心感が、かえって行動を後回しにさせてしまいます。
ただ、ノウハウコレクターになる人は、もともと学ぶ意欲がとても高い人たちです。怠けているわけでも、能力が足りないわけでもありません。学びたい気持ちがあること自体は、大きな強みです。
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主宰の菅も、起業1年目は本を本棚に入れて満足していました
実は、主宰の菅智晃にも同じ時期がありました。独立して1年目のころ、菅は本を買っては本棚に入れるだけで満足していたそうです。2015年の放送では、その独立当初の自分を振り返って話しています(休日会議#068)。
読んでいなくても、手元にあるだけで安心できるものです。ノウハウを集めてしまうのは、誰にでもある自然な心の動きです。自分を責めずに、ここから使い方を変えていけば大丈夫です。
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最適解は、やってみた先で見つかる
ノウハウを集めても動けない理由のひとつは、「もっと良い方法があるはず」と探し続けてしまうことです。菅は、「こうしたら稼げる」という話に揺れて、教材を買っても実践せず、もっと良い方法を探し続けると、抜け出しにくくなると話しています(休日会議#320)。
2024年の放送では、情報を買うところからビジネスを始めた人ほど、自分に合った最適解を探し続ける傾向があるのかもしれない、とも話していました(休日会議#548)。やる前にイメージだけで「自分には向いていない」と蓋をするのではなく、まずやってみて、合う形に調整していけばいいと菅は話しています。大切にしたいこととして菅が挙げたのは、「体験重視」という言葉です。最適解は、探すものではなく、やってみた先で見つかるものです。
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遠い未来より、一歩目の階段を見る
もう一つの理由は、見ている場所が遠すぎることです。編集部が菅に話を聞くと、学びの届け方そのものに原因がある、という答えが返ってきました。
世の中では、大きな未来を見せて、そこまでの道のりを数十万円から数百万円の講座としてまとめて売る形がよく見られます。本当は、一歩目ができて二歩目へ、二歩目ができて三歩目へと階段を上った先に、その未来があります。ところが一歩目もできていない段階で最後の景色を見せられると、道のりの長さに圧倒され、途中の階段の大切さにもピンときません。それで挫折してしまう流れになっているのではないか、と菅は見ています。
そこで菅は、自分のコンテンツでは一歩目の階段だけを取り出して届けています。一歩目を乗り越えて初めて、二歩目の壁が目の前に現れ、そのとき必要な学びに気づけるからです。気づいてから学ぶ人は、吸収力が桁違いです。 一歩目を越えた成功体験も、そのまま次の加速につながります。
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一つ試すことが、知識を力に変える
この一歩目の考え方は、菅がnoteの購入者に伴走する中でも、はっきり形になっています(休日会議#576)。伴走を始めてみると、多くの人は販売の導線などの知識はしっかり持っているのに、それを試したことがありませんでした。菅の感覚では、8割くらいの人が、知識を活かせていなかったそうです。
そこで菅は、詳しくなることではなく、土台を作ることを目的にしました。やることを削ぎ落とし、まず越えるべき一歩目に集中してもらいます。菅自身がnoteに取り組んで14日目に気づいたことを、最初から伝えているため、菅が14日目に届いた数字に、1週間かからず届いた人もいるそうです。伴走は今も続いていて、参加している人たちには着実に成果が出ています。知識を増やすより、一つ試すほうが、ずっと遠くまで連れて行ってくれます。
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学んでからではなく、必要に迫られてから学ぶ
学ぶ順番も、見直してみてください。2015年の放送で菅は、「動画を学んでからやろうじゃなくて、動画を作らなきゃっていう状況からやり始めてる方が早い」と話しています(休日会議#080)。
必要に迫られると、人は必要な部分だけを学びます。起業の準備として分厚い本を最初から読み始めると、時間ばかりが過ぎていきがちです。先にやることを決めれば、学ぶべきことは自然と絞られていきます。
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締切を人に伝えると、手が動き出す
菅にも、うまくいかない時期がありました。2003年の初めのころを振り返って、自分のことしか考えておらず、全力でやって年商6万円だったと話しています(休日会議#320)。
その後、最初の大きな企画を動かせたのは、協力してくれる人たちに販売日を先に伝えていたからだそうです(休日会議#085)。そのテーマに強い興味があったわけではありませんでした。それでも、人を巻き込む流れにしたことで、迷惑をかけられないという責任感と、喜んでもらいたいという気持ちが芽生え、無我夢中になれたといいます。締切を人に伝えると、学ぶことも、やることも、自然とその日に向けて動き出します。いつまでに何をやるかを、まずは誰か一人に伝えてみてください。
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報告する場があれば、学びは止まらない
一人で続けるのが難しいなら、報告する場に入るのも一つの方法です。菅は2016年の放送で、段階ごとに受講者から報告を受け、返事をしてから次の教材を渡すという仕組みの学びの場を紹介しています(休日会議#126)。インプットばかりしている人も、手を動かさなければいけないことは、心の奥底では分かっている、と菅は話していました。
ただ、編集部が菅に聞くと、他の人からの動機づけは一時的なもので、自分から奮い立った人のほうが自力がある、という答えでした。報告する場は、背中を押してくれる仕組みです。そのうえで、「やってみたい」という自分の気持ちを大切にしてください。マーチャントクラブでも、毎月の定例会やオンラインのコミュニティで、それぞれの挑戦を報告し合っています。自分の気持ちと、報告できる場がそろうと、学びは止まらなくなります。
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学んだら、自分の言葉で出してみる
学んだことを自分の言葉で出すことも、知識を自分のものにする近道です。2018年の放送で菅は、ある講義を受けた人が、約40分の振り返り動画を作り、自分の見解も重ねて発信していたことを紹介し、非常に良かったと話しています(休日会議#227)。
誰かに話す、短い文章にまとめる、SNSに感想を書くなど、形はどんなものでも構いません。人に伝えようとすると、分かったつもりだったところと、本当に分かっているところの違いが見えてきます。出してみることで、学びはあなた自身の言葉になります。
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集める学び方と、使う学び方の違い
同じ講座を受けた人の中でも、半年後に成果を出している人と、また次の講座を探している人がいます。学び方の違いを見比べてみてください。
| 場面 | 集める学び方 | 使う学び方 |
|---|---|---|
| 学ぶ前 | 良さそうなものを、とりあえず買う | 今の自分の一歩目を決めてから探す |
| 見ている先 | 最後の大きな未来だけを見る | 目の前の一段だけを見る |
| 学ぶ順番 | 全部学んでから始めようとする | 必要に迫られてから、必要な分だけ学ぶ |
| 締切 | いつかやろうと思っている | いつまでにやるかを人に伝える |
| 学んだあと | 満足して、次の教材を探す | 自分の言葉で、誰かに出してみる |
| 行き詰まったとき | もっと良い方法を探しに行く | 報告して、次の一歩を決める |
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ノウハウコレクター度チェック
当てはまるものが多くても、心配はいりません。一つ当てはまるごとに、次に越える一歩目が見つかったと考えてみてください。
CHECK LIST
- 買ったまま、最後まで見ていない教材や講座がある
- 「もっと良い方法があるはず」と、次の教材を探してしまう
- やってみる前に「自分には向いていない」と判断したことがある
- 学んだ内容を、誰かに話したり見せたりしたことがない
- いつまでに何をやるかを、誰にも伝えていない
- 今の自分にとっての「一歩目」が何か、言葉にできない
一歩目を越えた先に、あなたの学びが力に変わる景色が待っています。
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よくある質問
Qノウハウコレクターになってしまうのは、なぜですか?
学んでいる間は前に進んでいる感覚があり、集めた知識が手元にあると安心できるからです。さらに「もっと良い方法があるはず」と最適解を探し続けると、試す前に次の教材へ手が伸びてしまいます。学ぶ意欲が高い人ほど、陥りやすい状態です。
Q教材や講座を買うのは、もうやめたほうがいいですか?
やめなくて大丈夫です。大切なのは、今の自分の一歩目に必要なものかどうかで選ぶことです。主宰の菅は、教材を見るときに、その人がどうお客さんをフォローしているかなど、届け方そのものも学びにしていると話しています。
Q何から始めればいいか分かりません。
最終的なゴールではなく、目の前の一歩目を一つだけ決めてください。一歩目を越えると、次の壁と、そこで必要な学びが自然と見えてきます。決めたら、いつまでにやるかを誰か一人に伝えてみてください。
Q一人だと、どうしても続きません。
続かないのは、意志が弱いからではありません。主宰の菅は、独立して間もないころ、協力者に販売日を先に伝えていました。迷惑をかけられないという責任感と、喜んでもらいたいという気持ちが、無我夢中で進む力になったそうです。報告できる仲間や場を持つと、続けやすくなります。
Q今まで学んできたことは、無駄だったのでしょうか?
無駄ではありません。一歩目を越えると、これまで学んだ知識の中から、そのとき必要なものが自然と引き出されるようになります。手元にある知識は、使う場面が来るのを待っているだけです。
Q自分に向いている方法が見つかりません。
向き不向きは、やる前のイメージだけでは分かりません。主宰の菅も、やる前から蓋をせず、まずやってみて、合う形に調整していけばいいと話しています。一つ試してみることで、自分に合うやり方が見えてきます。
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SUMMARYまとめ
一歩目を越えた人から、学びは力に変わっていく
ノウハウコレクターは、学ぶ意欲の高い人ほど陥りやすい状態です。主宰の菅も、起業1年目は本を本棚に入れるだけで満足していたと振り返っています。学んできたことは、決して無駄ではありません。
動けなくなるのは、最適解を探し続け、遠い未来の全体像ばかりを見てしまうからです。目の前の一歩目を越えると、次の壁と、そこで必要な学びが見えてきます。気づいてから学ぶ知識は、吸収の深さがまったく違います。
締切を人に伝える、報告する場に入る、学んだことを自分の言葉で出してみる。どれも今日から始められます。小さな一歩を越えた体験が、あなたの次の一歩を軽くしてくれます。
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