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飯島 裕之
マーチャントクラブ広報委員 / 取材担当の飯島裕之(KunKun)です。この記事では、マーチャントクラブに所属する経営者へのインタビューを通じて、その人の魅力に迫りながら学びをお伝えします。

今回取材するのは、クラブNO.157・金内博美さんです。

漫画やデザインを生業とする彼女がその道に舵を切ったキッカケは何だったのか?そしてWebデザイン会社に勤めた後、個人事業主として独立した経緯とは。

デザイナーとして独立した彼女が感じるクリエイターとしての仕事論や人間関係を築く上で意識している事など、赤裸々に語って頂いたインタビュー内容から、金内博美さんの魅力をお届けします。

前編をご覧になっていない場合は、こちらか前編取材記事へどうぞ!

実は美術の成績は良くなかったけど美術科のある高校への入学を決めてから頑張った

飯島 金内さんは漫画LPとか似顔絵とか、デザインを生業にしていますが、ペンを握り始めたきっかけというか、絵を描くようになったルーツをお聞かせいただけますか。

金内 そうですね。1番最初は小学校4年生くらいの時に”なかよし”とか”りぼん”とかの週刊少女漫画が好きで、友達とよく真似して描いてたんですよ。

6年生くらいになったときに「漫画っていいな~」って漠然と思い始めたんです。その時、推理小説も好きだったんですけど、絵を描くことが好きだったので将来は漫画家になろうかなとぼんやり考えてました。

で、はっきりと漫画家になろう!と決めたのは中学3年の時だったので、進学先を決める際に、美術科のある高校に見学に行ったんですね。そしたら、そこが当時好きだった漫画家さん黒乃 奈々絵さん(『PEACE MAKER』作者)の出身校で!

黒乃 奈々絵さんが今度遊びに来る!って事を聞いて会いに行ったんです。それで「良いな!!」と思ってそのまま入学を決めました。

その時、実は美術の授業の評価があまり良くなかったんですけど、入学を決めてからは美術だけをガッツリ頑張りましたね。入試で絵を描く実技もあったので…(笑)

当時、数学とか英語とかに関しては本当にダメダメで「良くこの点数で入試受かったね?!」って先生から驚かれるほど苦手だったんですけど。なんとか美術の点数だけで入ることが出来ました(笑)

飯島 凄い!(笑)高校入ってからはペンを握ってずっと描き続けてきてたんですね!?

金内 はい。描いてましたね。描いてはいましたが、漫画だけっていうよりやっぱり美術専攻なんで絵画もやったし陶芸もやったし製図もやったし…色々クリエイティブな事をやってましたね。

1回目の退社理由は寿退社!でも…専業主婦とか向いてなかったんです

飯島 なるほど。でもそこから漫画のお仕事にも繋がるわけじゃないですか。以前はグラフィック系の会社に勤めてたという事ですが、独立しようと思ったきっかけも詳しくお伺いできますか?

金内 本当は「こういうビジョンがあって!こうしたくて独立しようと思ったんですよ!」って偉そうに言いたいんですけど…私の場合は寿退社なんですよ(笑)

最初に入社したデザイン系の広告代理店で3年目くらいに仲良くなった同い年の女の子がいて。その同僚と話をしていた時に私が「ある程度サイトも作れるようになったし、デザインも好きだし、独立でもしようかな~」って言ったら、その同僚が「実は私も少し前、独立考えたんだよね」って言ってきたんです。

同僚の子は、コーディングとかプログラミングは得意だったんですけどデザインが苦手で、いつも仕事で一緒にサイト作るときも『私がデザイン』『同僚がワードプレスの構築』を担当することが多くて。

なので「デザイン苦手だし、会社だったら保険とか色々面倒なこともやってくれるじゃん、だから私は独立するの辞めたんだ」って言っていて。それを聞いて私も、独立するのを思い止まった経緯があるんです。

当時29歳だったんですけど…今の旦那とまだ結婚はしてなくて「30歳までに結婚したい」って脅してたのもあって、ちょうどプロポーズしてくれたんです。

それで、元々そこの会社自体、ずっと辞めたいなと思ってたので「これは寿退社しかない!」と思い辞めました(笑)

飯島 「会社を辞めたい」と思ってたのは、人間関係が原因ですか?

金内 うーん…まず空気が悪いし、事務員が遊んでいるせいでクリエイターが電話とらないといけなくて、とらなかったら文句言われるし(笑)

飯島 あぁそれはなんかわかる気がします(笑)

金内 あとは、上司とやり合った事もあって。イラストに関する意見の食い違いがある度に、先輩も巻き込んでやり合いを繰り返してたのでずっと辞めたいなと考えてましたね。

それと同時に「デザインの仕事の依頼が減ってくるかもしれない」って話も社内であったので…そろそろこの会社も潮時というか辞め時だな!と感じてたのでプロポーズが良いタイミングになりましたね。

飯島 なるほど!それで独立されたんですか?

金内 いや!それで寿退社して「よし、家事に専念するぞ」ってなったんですけど、私主婦に向いてなかったんです(笑)

家に籠って、料理・洗濯ってやってられなくて!専業主婦とか苦手なタイプだったってことにその時気付きました。それで、会社員にまた戻りました。

会社員時代はデザインを納品する過程でいざこざが多かった。独立後はお客様も選べるし自由にやれています

飯島 そこから、また会社員を経て、独立されたんですね!

金内 はい、そうです!その2社目の上司からは、パワハラ?モラハラ?みたいなものを受けていて。”日本語が分からないバカ”っていう風に言われていたんですよね。まぁそれだけが原因ってわけではないんですけど、辞めたいなとは思ってました。

飯島 いろんな面で、会社員が嫌になったってことですね。

金内 そうですね!「全部自分でやりたいな」って思ったんですよ。会社員だと、受注した段階で、仕事を取ってきた社内の営業からクライアントの希望を指示されると思うんです。けど、それをそのまま形にしていざ納品すると、クライアントの希望と違うことが多々あって。そこでいざこざが生まれるのは、なんだか無駄だなと思って。

飯島 たしかに、僕もWebデザインの仕事請負うこともあるからわかりますが…難しいんですよね!デザイナーの立ち位置って。独立すればある程度自由というか、自分の身一つで直接クライアントさんとやり取りしてイメージのすり合わせが出来ますもんね。

金内 はい。これ言うと多分、反感買うと思うんですけど(笑)独立してやるなら、嫌な人の仕事は受けなければいいじゃないですか。お客さんを選べるというか。

最初はやっぱりどんな仕事でも低い単価でも、お仕事取らなきゃって気持ちが大きかったんで、そう思えたのも最近なんですけどね。

中には無理難題を押し付ける人もいるわけで…人間性にちょっと難がある人がいると。

別に感謝をして欲しいとかではないんですけど、ただ楽しく仕事をしたいだけだし、お互いにWin-Winになればそれで良いのになって思う事もあって。

私だったら、短納期の場合とか「無理言ってすみません」って感じるようような場面でも、デザイナーを下僕のように思ってるかのように接してきたりして。感じ悪く言ってくるような人とかもいたんです。アレしろ!コレしろ!って言われて。だからそういう人と仕事するのはもう辞めました!

飯島 そういう取捨選択出来るところも個人でお仕事してる上での強みですよね!

私は仲良い人ともっと仲良くなりたい!仕事も仲の良い人としていきたいんです

飯島 最後にもう一点お伺いしたいのですが、僕が金内さんとマーチャントクラブでご一緒させて頂いてる中で、遠征とか懇親会とかに積極的に参加されてて、めちゃくちゃ認知を獲得してらっしゃるじゃないですか?

意識的にやっているコミュニティの立ち回り方とかお聞きしたいなと。僕も人見知りなんですけど…なかなか勇気がないと突っ込んでいけないじゃないですか?

金内 そうですね。菅さんやハルピスとか、先輩方は『色んな所に顔を出してたくさんの人と話したほうが良いよ』って言うと思うんです。

まぁ、分かります。分かるんですけども…私は『仲良い人ともっと仲良くなりたい』んですよね。だから参加している!っていう感じですね。

こんなこと言ったら個人事業主とか向いてないんじゃないの?って言われるかもしれないんですけど、行きたくないところは行きたくないんですよね。

『話したいな』と思ったら何も考えずに積極的にその人のところ行くと思うし。

飯島 ははは!僕も飲み会の席で、よく菅さんに「くんくんはホントに席を移動しないよね」って冗談っぽく怒られるんですけど(笑)手広くってより深く深く!って感じが良いってことですか?

金内 広く浅くっていうのは、顔を売るのには最適だと思うんです。例えば、認知を得るために、あっちこっち名刺配ると思うんですけど、それって表面上しか実際分からないし、そこでたまたま意見が合って、受注に繋がることもあると思うんで、売り上げだけ見れば良いと思うんです。

けど、そこから次に繋がることは中々ないと思うんです。すごく仲良くなった人と、仕事で関わると、それぞれの知り合いでどんどん繋がっていくのも面白いなと思って。本音を言うと、仲のいい人と仕事やりたいです(笑)

飯島 その意識を持って、いつも遠征や懇親会に参加されているってことですね!

金内 いやでも、そこまでいつもは何も考えてないですよ(笑)

飯島 根底には「深く繋がりたい!仲良くなった人と仕事したい!」って思いがあるってことじゃないんですか?

金内 うーん…私も本当は自分の事知ってもらいたいし、相手の事も教えて欲しいんですけど…中々みんな来てくれない(笑)本音を言ってくれない(笑)

飯島 そうなんですか?!すごい遠征とか飲み会に参加されててメンバーから認知もされてて「金内さん〜」って言われて人気者だからお聞きしたかったんです!金内さん本日はありがとうございました。

金内 人気者じゃないですよー(笑)こちらこそありがとうございました!

クラブNO.157 金内博美プロフィール

MIMI DESIGN代表 金内博美


webデザイナー兼イラストレーター

1986年、栃木県さくら市生まれ。

中学生時代、漫画家に憧れ、美術科のある高校に入学。
その後、両親の反対を押し切り、新聞配達をしながら東京の専門学校(漫画アニメーション科)に通う。

卒業後、漫画・イラストを描きつつ数年間アルバイト生活をするが、当時の勤め先でweb制作に興味を持ち、web制作学校に入学。その数ヶ月後、広告代理店に入社する。その間、同僚と一緒に(趣味で)web制作をする。(この頃から独立を意識する)

3年間務めたのち、結婚をきっかけに退社。主婦業に専念しようとしたが性に合わず、半年後デザイン会社に再就職する。

そこでも3年間務めるが、受注から制作まで、全て自分でやってみたくなり、再び独立を決意。周囲に反対されるが、硬い決意のもと会社を退職、MIMI DESIGN代表として独立する。

(その後、ビジネスコミュニティ、マーチャントクラブに入会)

『お互い納得のいくサービスで、楽しくビジネスをする』をモットーに、現在、web制作と漫画LP制作をメインに仕事を請け負っている。

インタビュアー / 飯島裕之

飯島裕之(kunkun)/ 企画構成作家


1985年東京都江戸川区生まれ。企画構成作家、HIPHOPクリエイター。

2016年の12月、菅智晃氏からの教材購入をきっかけにアフィリエイトに参入。開始1年で会社員としての月収を超え個人事業からの収入基盤を確立。

その後、総購入者数7千人を超える人気ビジネス教材の講師に就任、5万作の電子書籍の中から優秀賞を受賞するなど瞬く間に頭角を表す。これまでの指導実績は上場企業も含め7社・500人以上。

現在、数多くのイベント主催から培った企画力・Web販売から培った販促力を機軸に、売上に伸び悩む実業家やクリエイターの『Web制作』『サービス設計』『企画提案』などプロデュースに従事。裏方として黒衣に徹しながらも、ブレイクダンス/グラフィティアートなど、エンターテイメントの分野に長く生息してきた事からHIPHOPクリエイターとしての顔も持ち合わせ、アート創作の仕事もひっそりと受注を続けている。

金内博美さんがゲスト出演しているラジオ番組「飯島裕之のダメ素」

『ダメ素』は飯島裕之が配信している『失敗と挑戦のカタチを声に乗せてお届けする』ラジオ番組です。 時には飯島裕之1人で、時には様々な分野のプロをゲストとして招き、今挑戦している事例や失敗談とそこから得た学びをシェアしています。

飯島裕之のダメ素

ゲスト:金内博美

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  • 【酒豪】挑んできた会社の上司と飲み比べ対決した結果…feat.金内博美

金内博美さんのインタビュー前編はこちら