マーチャントクラブセミナー第76回の講師は、クラウドファンディングアドバイザーとしても活躍する森山はるみさんです。
今回の講義のメインテーマとなる「自分の活動や夢を発信・アピールし、その理念に共感した人や活動を応援したい!」と思った人から資金を募るクラウドファンディングという仕組み。
・支援や寄付を募る場として
・商品開発などの新たなビジネスチャンスの獲得の場として
・新しい物流獲得のきっかけとして
・0からのビジネススタートアップの場として
活用方法は限りがありませんが、昨今クラウドファンディングの認知はうなぎ登り。
日常茶飯事的にクラウドファンディングの募集を見かけることも少なくありません。
支援したことがある!というかたも増えているのではないでしょうか?
今回のセミナーでは、そんなますます認知が広がり新たなビジネスモデル大きな可能性も秘めるクラウドファンディング戦略について理解を深めることができる回となりました。
森山さんが実践を得て収集したデータ・ノウハウを軸に成功と失敗のポイント、準備〜実践に至るまで詳しく深掘り。
これから挑戦する人が失敗しないための戦略にクラウドファンディングを活用する術を学ぶことができますよ!
もちろん支援専門だった私も、クラウドファンディングの裏側を知ることができ主催者の熱い想いの強さを改めて実感することができました。
講師 森山はるみ プロフィール
14歳の時に、インターネットを使用したビジネスに興味を持ち、中高時代は趣味でWeb制作やWebコミュニティ運営などに没頭。
2011年に関西外語大学中退後、数年間はIT業界でフリーランスや会社員として活動し
2020年6月に株式会社ハルケーションを設立。SNS広告運用・Webページ制作・クラウドファンディングなどを通じ、大中小企業や行政向けにサポートを行なっている。
クラウドファンディングアドバイザーとして関わった案件は20件を超え、
目標金額達成率は現在(2021/2時点)、100%を達成。
クラブ内登壇歴
運営サイト
講義概要
成功の秘訣は準備にあり!
印象的だったのは「クラファンは準備段階でほとんど決まる」と森山さんが断言したことでした。
もちろん、「ビジネス成功の秘訣は事前準備だ」という言葉は私も耳にタコができるほど聞いてきたので改めて準備の大切さを実感しました。
実際に必要な準備や心得は、第2章から3章にかけてみっちりでした。
(ここまで詳細に聞けるとは…!というボリュームでした!)
「本当にやることが多いなあ。」と、そんな印象を持ちましたがいかに準備が大切なのかを改めて認識し講義を聞くことができました。
いくつか取り上げててみると…
【準備】
◼まず仕組みを知る(期間がどの程度かかるか等)
◼メンバーの確保、チーム編成
◼サイト選び、登録
◼SNSの作成(グループ説明などを記載)
◼チラシやPR動画の作成
◼支援者リストの作成
◼リターンの確保
◼共感を得るストーリーや使命感をより具体的にする
【心得】
◼下準備時間は、1ヶ月半〜2ヶ月を目安にしっかり持つこと!
◼プロジェクトにかける熱い想いは必須(特にリーダー)
◼身近な人にも胸をはって紹介できること
準備に必要なタスクは想像している以上に多いため期間の見積もりは1ヶ月半~2ヶ月が良いそうです。
第2章(前半)では準備段階も含め、「こんなクラファンは失敗する」等のテーマを盛り込み真似をしてはいけないクラファンについてズバッとお話してくださっています。
そして続く第3章では、それぞれの準備についての細かな進め方や気をつけるべきことについて。
・プロジェクト概要の書き方
・目標金額の設定
・周りをどうやって巻き込んでいくのか
等々…。
知っているだけで効率や効果が一気にアップする。
細かいテクニックや考え方について解説くださっています。
ここからは、ライターえのきが「ここは特にチェックするべき!!!」と思ったポイントについてお話させていただきます。
主観を通しての話となりますが、動画視聴の際に参考にしていただければと思います!
プロジェクト概要は「いつ、どこで、だれが、何を、なぜ」を意識し、ストーリーと使命を書く。
特に「使命」というワードが気になりました。
熱い思いをストーリーで連ねることは簡単ですが、使命感という部分もクラウドファンディングには欠かせないのだと新たな気づきでした。
画像にフリー素材を使わない
知らなければ使ってしまいそうと思った一番のお話で驚きました。ですが、改めて成功しているプロジェクトをサイトで確認してみると全てがオリジナル。オンリーワンを出すことが求められます。
タイトルはプロジェクトの顔!知らない言葉は一番初めにいれないこと
一文字目の印象はやはり大切で、最初の言葉が拡散の際にも一番みられるため意識しましょうとのことでした。しかし、どうしても印象付けたい!という言葉がある場合は中間や後ろに持ってくるなど工夫を凝らすことが必要です。
チーム編成
チームはただ人が集まればいいというものではなく、それぞれ得意分野を持った4名の人が集まることが必要不可欠なんだとか。
①指示を出すリーダー
②プロジェクトページの制作担当
③支援者リスト管理担当
④SNSなどのWEB拡散担当
それぞれ得意分野を活かすことで、より効率・効果的にプロジェクトの成功に近づきます。
具体的な考え方、文章の構成、動画などの効果的な使い方なども実際に行われたプロジェクトの内容に照らし合わせながら説明してくださっていてイメージしやすく分かりやすいです!
テクニックはまだまだあるので、ぜひ動画内でチェックしてみてください。
開催期間に合わせた立ち回り方法を習得してメリハリのあるプロジェクトに!
準備が整い、さあ!いよいよプロジェクトを開始するとなった場合にも期間に合わせた動き方があるんだとか。
目標金額達成のプロジェクトの特徴として期間は30〜45日が目安。
また初速が非常に大切なんだそうです。
最初の1週間の25%を達成することで達成率はなんと5倍に。
この数値から見ても、動きかたというのは非常に大事になってきそうです。
そんなプロジェクト期間動きかたについて、森山さんは「初動(最初の1週間)」「中だるみ期間の対策」「おわり際」の3つの動きかたについてそれぞれの対策方法や動きかたを教えてくださっています。
共通して言えるのは、もちろん「発信をやめないこと」なのですがやはりそれぞれに適した動きかたというのは知っているか知らないかの世界。
これを知っているだけでもプロジェクト成功への道のりはググッと近くなると思いました。
特に、中だるみ時期の対策の一つであった「一気に拡散してもらう特定日を設けること」は目から鱗でした。
「確かに!
だらだらと拡散を続けるよりも一気にアクセスを集中させることでトップページや人気プロジェクトとして取り上げられる確率も上がりそう」
…と思っていたのですが本当に掲載させる確率が上がるそうです。効果的な立ち回りかたを教えていただくことができました。
他にも、「初動(最初の1週間)」「中だるみ期間の対策」「おわり際」それぞれ意識すべきポイントをマスターすることで「準備が報われた!」とメンバーが喜ぶだけでなく「目標達成!」そんな嬉しい言葉が溢れるプロジェクト結果を支援者の皆様に届けられるんだなと心が暖かくなりました。
クラウドファンディングも一筋縄ではもう成功できない。でも挑戦する価値は無限大
(イラスト たかえさん)
一見盛り上がっているように見えるクラウドファンディングという手法ですが、既に目新しさという意味では薄れてきていると森山さんは指摘します。
大事なのは『利益を求めるクラウドファンディングではなく、共感を得られるクラウドファンディング』
この言葉が非常に印象的で、これからクラウドファンディングで成功するためには欠かせない考え方だとハッとさせられました。ですが、正しく、効果的に使うことでまだまだ可能性を秘めていることを再認識。
これは後発組ならではの有利なポイントなのかなと思います。今回にセミナー内容はすぐに活かせる内容ばかりですので、今後のプロジェクトの立ち上げの際にはどんどん有効活用していきたいところです。
また、今回はクラウドファンディングを成功させるための細かい施策が盛り込まれていたのが印象的です。実践量から得られた施策の数々を知れるたのは支援しかしたことがない私でも非常に興味深く、最後まで夢中であっという間の3時間セミナーでした。
第76回マーチャントクラブ(zoom配信)
Crowd Funding Strategy
活動報告記事も併せてどうぞ
第76回マーチャントクラブ定例会(zoom開催)「Crowd Funding Strategy」森山はるみ講師
マーチャントクラブのメンバーは過去の講義ビデオをいつでも振り返る事ができます。(講師によっては当日参加者のみに公開する部分があり、講義ビデオでカットしています。)また、勉強会では交流会も含めて自由に質問が出来る環境がありますので、当日参加をお勧めいたします。
講義ビデオは予告なく公開を中止する事もありますので、メンバーは極力講義ビデオに目を通して、理解を深めていただければと思います。
※過去の講義となりますので講師の方々へ直接の質問はご遠慮ください。クラブメンバーの方で、わからない部分や聞いてみたい事は、お問い合わせフォームよりご連絡ください。勉強会のテーマも随時募集しております。